私の職場までは片道30km、往復60kmありました。通勤時間は1日約2時間です。
長いとは思っていましたが、「仕事へ行くためには仕方がない」と考え、18年間続けてきました。
ところが40代になり、通勤時間を1年分にしてみると、年間約480時間になりました。さらに、燃料代や車の消耗だけでなく、渋滞で余裕を失い、子どもに怒鳴ってしまった夜まで振り返ることになりました。
通勤がすべて無駄だったとは思いません。それでも私にとって、往復60kmの通勤は退職を考えた大きな理由の一つでした。
片道30km、往復2時間の通勤
職場まで片道30km、往復60km。時間にすると約2時間です。
好きな音楽を聴きながら運転する時間は、楽しいこともありました。一人で考えを整理し、家庭と仕事の気持ちを切り替える時間にもなっていました。
一方で、突然の事故渋滞、右折信号を待つ車の列、普段なら気にならない割り込みに、いら立つことも増えていました。
子どもの迎えに間に合わせるため、時差出勤をさせてもらっていました。それでも渋滞に巻き込まれると時間がぎりぎりになります。
余裕のない状態で運転し、余裕のないまま帰宅する。それが当時の日常でした。
年間480時間は、こう計算した
時間については、月20日勤務として計算しました。
2時間 × 20日 × 12か月 = 480時間
480時間は、1日8時間で考えると60日分です。
毎日の「少し長い通勤」が、1年間ではこれほど大きく積み上がっている。数字にした瞬間、少し頭がくらっとしました。
40代になるまで、通勤時間は働くために必要なコストだと思っていました。しかし、子どもの成長、自分や親の年齢、これから使える時間を意識するようになり、480時間の見え方が変わりました。
お金の負担も1年分にした
時間だけでなく、通勤にはお金もかかっていました。
燃料代を計算した当時の記事では、次の条件を使っています。
- 往復60km
- 月22日勤務
- 月の走行距離は約1,320km
- 燃費は12km/L
- 月に使う燃料は約110L
- 燃料代は月約16,500円
年間では約198,000円です。
さらに、当時はオイル交換が年3回で約25,000円、タイヤ交換は3年ごとに約60,000円と考えていました。走行距離が増えることによる車の消耗もあります。
これは私の車、通勤距離、当時の前提で計算した金額です。誰にでも当てはまる数字ではありません。
時間の計算では月20日、お金の計算では当時の記事どおり月22日を使っています。計算の前提が違うため、同じ条件として混ぜないようにしました。
子どもに「うるさい」と怒鳴ってしまった夜
通勤の負担は、時間とお金だけではありませんでした。
帰宅後は夕食、洗濯、お風呂があります。それでも頭の中から、翌日の仕事の段取り、報告、締め切りが離れませんでした。
家事をしながら仕事のことを考えているとき、子どもたちが話しかけてきました。
私の思考はそこで限界になり、「うるさい」と怒鳴ってしまいました。
子どもは何も悪くありません。ただ話しかけてきただけです。
今でも、あの夜のことを後悔しています。
「もう少し余裕があれば、もっと優しくできるのに」
そう思いながら、翌朝また車へ乗りました。
学級閉鎖で、働き方への疑問が決定的になった
その後、子どもが元気なのに、学級閉鎖で1週間学校へ行けなくなる出来事がありました。
私は仕事を休めませんでした。妻も本来は休みにくい状況でしたが、無理をして休んでもらうことになりました。
家族のために働いているはずなのに、妻へ無理をさせている。元気な子どもを家に残して仕事へ行く。このとき、「何かが根本的におかしい」と感じました。
それまで続けてきた家計管理で資産が積み上がり、配当収入もありました。退職という選択肢が、初めて現実のものとして見えた瞬間でした。
通勤がすべて無駄だったわけではない
18年間の通勤を、すべて無駄だったとは思いません。
音楽を聴く時間、一人で考える時間、仕事と家庭の気持ちを切り替える時間でもありました。
しかし、良い面を認めたうえでも、私は年間480時間を家族や自分の挑戦に使いたいと思うようになりました。
転職も考えました。それでも、安定収入や社会的信用を手放すこと、家族を守る責任を考えると、すぐには踏み切れませんでした。
通勤時間の計算だけで退職を決めたのではありません。家計と家族の状況を確認し、「このまま続ける場合」と「退職する場合」の両方を考えました。
退職後、480時間をどう使っているか
退職後は、朝の家事や子どもの送迎を担当しています。ブログやYouTubeに取り組む時間も確保できるようになりました。学校の予定にも、会社員時代より合わせやすくなっています。
通勤がなくなったからといって、毎日が自動的に楽になったわけではありません。
変わったのは、「誰のために、何へ時間を使うか」を自分で決められるようになったことです。
私が通勤を見直した四つの項目
私は次の四つを数字にしました。
- 1日の往復時間
- 月の出勤日数と年間の時間
- 燃料代、オイル、タイヤなどの負担
- その時間が戻ったら何に使いたいか
数字を出しただけで、退職が正解になるわけではありません。
私にとって年間480時間という数字は、妻への相談や家計確認と一緒に考えるための材料でした。毎日の通勤を1年分にすると、現在の働き方を続ける意味も、変える意味も、以前より具体的に考えられました。


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