会社員18年で得たものと失ったもの|退職後に分かった働き方の違い

会社員18年で得たものと失ったものを、会社と家庭の机をつなぐ道で表したイラスト 退職前後の記録

18年間会社員として働いていたころ、毎月の給与、社会保険、退職金、会社の信用を特別に意識していませんでした。生活の土台として、当たり前にあるものだと思っていたからです。

一方、40代になると、通勤や仕事に使う時間と、会社の外で何ができるのかが気になり始めました。退職後、会社員の安心の大きさと、自分で収入を作る難しさの両方を実感しています。

この記事は会社員を否定するものではありません。18年で得たもの、負担だったもの、会社の評価を外で生かせず戸惑った経験を、私自身の働き方として整理します。

会社員の安心は、辞めてから大きさが分かった

会社員時代は、毎月決まった日に給与が振り込まれました。仕事の成果がすぐに収入へ反映されない月でも、家族の生活の見通しを立てられます。賞与や社会保険も含め、18年間その仕組みに守られてきました。

退職金を受け取ったときには、働いた時間が形になったように感じました。会社員の安定は、辞めた後にこそ大きかったと分かります。

会社の仕組みがあったから家庭を持ち、子どもを育てることができました。人と協力して仕事を進め、任された役割を果たす経験も積めました。18年間を無駄だったとは思っていません。

私にとって大きな負担は、時間を自分で決めにくいことだった

私の通勤は片道約30km、往復約60kmで、一日に約2時間かかっていました。月20日勤務として計算すると、年間約480時間です。

通勤中に音楽を聴き、考えを整理できた日もあるため、すべてを無駄だったとは思いません。ただ、40代になり、子どもと過ごせる期間を意識したとき、480時間の重さが変わりました。

仕事と通勤を含めれば、一日の大半を会社に合わせて使います。若い頃は納得していましたが、次第に「この時間を家族や自分の挑戦に使いたい」と考えるようになりました。

会社の評価と、会社の外で生む価値は別だった

会社員時代の私は、求められた仕事をこなし、評価を上げることを目標にしていました。実際に昇進し、給与も上がりました。18年間それなりに働いてきたという自負もありました。

しかし副業を始め、会社の外の人と話すようになって、自分に問いかけました。

「会社を辞めたら、自分の力だけで1円を生み出せるだろうか」

当時の答えは「できない」でした。

毎月の給与は私の口座へ入りますが、その仕事は会社の信用、商品、設備、取引先、役割分担の中で成り立っていました。会社の看板を外すと、誰に何を提供し、どう対価を得るのかが分かりませんでした。

その事実に気づいたときは、正直、情けないと感じました。社内での評価が無駄だったのではなく、会社の外で伝わる形へ言い換える方法を知らなかったのです。

時間を使っても結果が出ない経験に戸惑った

会社員の給与と、自分で作る収入は性質が違いました。個人で動くと、時間を使っても結果が出ないことがあります。何を試したか、なぜ伝わらなかったか、次に何を変えるかまで自分で考えます。

私は保有する高配当株から配当を受け取った経験もありますが、それと、自分で相手へ価値を届けて収入を得る経験も別のものでした。ここで投資を勧めたいわけではありません。私自身が、資産から受け取る収入と、自分の試行錯誤で作る収入を同じものだと思えなかったという体験です。

退職後は、毎月の予定も収入も自分で作らなければなりません。時間を自分で決められる一方、結果が出ない日も自分で受け止めます。自由だけではなく、会社とは違う責任を引き受けた生活でした。

18年間の経験を、外で伝わる言葉へ直す必要があった

社内では、役職や担当名を言えば仕事内容が伝わります。外では、「誰のどんな困りごとに対して、何ができるのか」まで説明しなければ伝わりません。

私はブログを書きながら、過去の経験を一つずつ言葉にしています。肩書きではなく、次のような行動を振り返るようになりました。

  • 人から何を頼まれてきたか
  • トラブルが起きたとき、何をしたか
  • 18年前より速く、正確にできるようになったことは何か

すぐに収入へつながる答えが出るわけではありません。それでも、自分が当たり前にしてきたことを、会社の外でも分かる言葉にする練習になります。

会社員のうちに始めて良かった三つのこと

振り返ると、退職前に始めた次の三つが、自分の現在地を知るきっかけになりました。

  1. 小さく副業を始めた 収入額より、会社の外では何をすればよいか分からない自分に気づけました。
  2. 会社の外の人と話した 同じ会社の常識だけで、自分の力を判断しなくなりました。
  3. 自分の言葉で発信した ブログによって、経験を整理し、人へ伝える練習を始めました。

ブログも、すぐ結果が出たわけではありません。文章で伝えること、検索する人が知りたい内容を考えること、改善を続けることが先に積み上がりました。

会社に残る価値と、変えたい負担を同じ紙で比べる

退職前の私が、もっと早く比べればよかったのは次の四つです。

  • 会社員でいることで守られているもの
  • 仕事と通勤に使っている年間の時間
  • 会社の外でも続けたい活動や人とのつながり
  • 働き方を変えた後、自分が引き受ける責任

私の結論は、「18年間は無駄ではなかった。ただ、このまま続ける理由もなくなった」でした。

会社員として安定した給与を得ることも、会社の外で試行錯誤することも、それだけで正解にはなりません。私は会社に守られて得たものを認めたうえで、今後は時間を自分で決め、自分の経験を外へ届ける側へ進むことを選びました。

関連記事

コメント

タイトルとURLをコピーしました